日経平均1272円高で3日ぶり反発、マイクロンは好決算
恐怖と強欲指数は日本38・米国31(10月1日朝)|Fear & Greed Index Japan
日米差(日本−米国):+7(日本株が上) 日米差は+7で、前日と同じ水準です。
9月最終日の30日(水)、日経平均は1,272円高の66,753円72銭と3日ぶりに大幅反発し、8月18日以来の高値で終えました。ところが、当サイトの日本株の恐怖と強欲指数は39から38へと、わずかに下がっています。株価が大きく上がった日に、なぜ指数は下がったのか。この記事では30日の日米の市場とマイクロンの決算を整理したうえで、指数のしくみからその理由を確認し、9月1か月の日米の心理の動きを振り返ります。
掲載日:2026年10月1日(木)朝|日本株の指数は30日の終値、米国株の指数は30日の米国市場の終値にもとづく値です。日銀短観は8時50分発表のため、市場予想を記載しています。
この記事のポイント
- 30日の日経平均は1,272円45銭高の66,753円72銭。値上がり銘柄は東証プライムの約73%でした。
- 米国市場はダウ平均が443ドル安、ナスダック総合は63ポイント高とまちまち。取引終了後、マイクロンが市場予想を上回る決算を発表しました。
- 当サイトの指数は日本38・米国31。株価が上がっても指数が下がったのは、3営業日の平均から高い日が外れたためです。
- 9月の日経平均は月間で441円高。当サイトの日本株の指数は、月初の43から月中に22まで下がり、月末は38でした。
① 30日(水)の日本市場:3日ぶり大幅反発、8月18日以来の高値
表1:9月30日の日本市場の主な数値
| 指標 | 水準 | メモ |
|---|---|---|
| 日経平均(始値) | 66,128.59円 | 前日比+647.32円 |
| 日経平均(終値) | 66,753.72円 | +1,272.45円(+1.94%)。3営業日ぶりに反発 |
| TOPIX(終値) | 4,108.65 | +67.52(+1.67%) |
| 東証プライムの騰落銘柄数 | 値上がり1,125/値下がり366 | 値上がりが全体の約73%(株探) |
| 東証プライムの売買代金 | 約9兆1,212億円 | 概算(フィスコ) |
| 日経平均への寄与度1位 | ソフトバンクグループ | 1銘柄で約317円の押し上げ(フィスコ) |
日本経済新聞によると、前日の米国市場でフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が1%強上がった流れを受け、東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体関連に朝から買いが入りました。前日に一時6万5000円を割った後の持ち直しを受けて、海外の投機筋が先物を買い、相場全体を押し上げたといいます。フィスコは、サウジアラビアの主要パイプラインが半分復旧して原油価格が下がり、中東情勢への警戒が和らいだことも買いの材料になったと伝えています。
表2:9月の月間の動き(日本経済新聞)
| 日経平均 | TOPIX | |
|---|---|---|
| 9月の月間騰落 | +441円(+0.66%) | 下落 |
| メモ | 2か月連続の上昇 | 6か月ぶりの月間下落 |
② 日経平均は1,272円高、それでも指数が下がった理由
当サイトの日本株の指数は、直近3営業日の日次の素値(平均する前のその日の値)の平均です。30日の素値そのものは、前日から大きく上がっています。変わったのは、平均に使う3日の組み合わせです。
表3:3営業日の平均の入れ替わり
| 3営業日の組み合わせ | 素値(概算) | 平均(表示される指数) | |
|---|---|---|---|
| 29日の指数 | 25日・28日・29日 | 43・38・35 | 39 |
| 30日の指数 | 28日・29日・30日 | 38・35・41 | 38 |
30日の素値は約41と、29日の約35から6ポイントほど上がりました。しかし、平均から外れた25日の素値(約43)のほうが高かったため、平均はわずかに下がりました。3営業日の平均は、1日の大きな値動きをならす代わりに、このように少し遅れて動きます。30日の上昇がどこまで指数に表れるかは、きょう以降の値動き次第です。
表4:1日の素値と、表示される指数の関係
| 1日の素値 | 1日に表示される指数(3営業日の平均) | 区分 |
|---|---|---|
| 25 | 34 | 恐怖 |
| 35 | 37 | 恐怖 |
| 41 | 39 | 恐怖 |
| 50 | 42 | 恐怖 |
| 58 | 45 | 中立 |
| 70 | 49 | 中立 |
きょう1日の指数は、29日・30日・1日の3営業日の平均になります。「中立」(45)に届くには、1日の素値が約58以上必要な計算です。素値の低かった28日(約38)が平均から外れるため、前日に計算した条件(約61)よりは届きやすくなっています。
③ 30日(水)の米国市場:まちまち、マイクロンは好決算
表5:30日の米国市場
| 項目 | 30日(米国時間) | メモ |
|---|---|---|
| ダウ平均 | 50,906.05ドル −443.87 | 3日続落 |
| ナスダック総合 | 26,861.06 +63.52 | 反発 |
| シカゴ日経平均先物(清算値) | 67,115円 | 大阪の日中取引比+810円(フィスコ) |
FRBが重視する8月のPCEコアデフレーターは、市場予想を下回りました。マネックス証券によると、これを受けて10月の追加利上げの確率は下がりましたが、米国経済の堅調さも示されたことで長期金利は上がり、売りと買いが交錯しました。フィスコは、原油高を受けて長期金利が上昇に転じるにつれてダウ平均が下げに転じた一方、ナスダックは利上げへの警戒の後退で終日堅調だったと伝えています。
表6:マイクロンの決算のポイント
| マイクロン・テクノロジーの決算(6〜8月期) | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 売上高 | 前年同期の約4.8倍。市場予想を上回った | マネックス証券 |
| 売上高の見通し | 市場予想を上回った | フィスコ |
| 株価の反応 | 決算発表後の時間外取引で上昇 | フィスコ・株探 |
| 背景 | AIデータセンター向けの旺盛な需要 | 株探 |
マイクロンはAI向けの高性能メモリーを手がけており、決算は半導体の需要を測る材料として注目されていました。マネックス証券は、ナスダックの上昇とマイクロンの決算を受けて、日本株は半導体関連を中心に買いが先行するとの見方を示しています。
④ 9月の振り返り:日米の恐怖と強欲指数
9月最終日を終えたので、当サイトの指数で9月1か月の日米の心理の動きを振り返ります。
表7:9月の日米の恐怖と強欲指数
| 日本株 | 米国株 | |
|---|---|---|
| 月初(9/1) | 43 恐怖 | 45 中立 |
| 月中の最低 | 22 極度の恐怖(9/15) | 27 恐怖(9/16) |
| 月末(9/30) | 38 恐怖 | 31 恐怖 |
| 月初からの変化 | −5 | −14 |
| 日米差(日本−米国) | 月初−2 → 月末+7 |
日本株の指数は、月初の43から9月15日に22(極度の恐怖)まで下がった後、日銀の利上げや連休をはさんで持ち直し、月末は38でした。一方、米国株は月初の45から月中に27まで下がり、月末も31と低い水準にとどまりました。月初は米国株のほうが高かった日米の関係は、9月後半に逆転し、月末は日本が7ポイント上回っています。日経平均が月間で上昇した一方、両市場の指数がともに「恐怖」の区分で月を終えたのは、長期金利の高止まりや中東情勢への警戒が続いたことを映しているとみられます。
表8:日本株の指数を構成する6指標(30日終値時点)
| 指標 | 30日の実測値 | 過去1年の中央値 | 過去1年の範囲 | 点数(3日平均) |
|---|---|---|---|---|
| 市場モメンタム 125日移動平均線との乖離率 | +4.06% | +12.79% | −1.16%〜+26.06% | 8 極度の恐怖 |
| 変動性 20日変動率(年率) | 20.34% | 27.13% | 12.47%〜42.59% | 88 極度の強欲 |
| 株価の強さ 20営業日の騰落率 | +0.20% | +3.75% | −10.66%〜+12.52% | 23 極度の恐怖 |
| 短期の過熱感 RSI(14日) | 57.41 | 56.91 | 34.58〜77.56 | 40 恐怖 |
| 為替(円) ドル円の20営業日の変化 | −1.96% | +0.84% | −3.64%〜+4.59% | 15 極度の恐怖 |
| 安全資産への選好 株と国債の20営業日の騰落率の差(pt) | +2.19 | +5.37 | −11.71〜+19.17 | 29 恐怖 |
30日の上昇で、「短期の過熱感」(RSI)は57.41と、過去1年の中央値(56.91)をわずかに上回りました。「市場モメンタム」も125日移動平均線からの上振れ幅が4.06%まで広がっています。一方、「為替(円)」はドル円が20営業日前より1.96%円高の水準にあり、点数は15と低いままです。
表9:米国株の指数の7つの内訳(30日の米国市場の終値時点)
| 米国株の指標(CNN公表値) | 点数 | 区分 |
|---|---|---|
| 市場モメンタム | 26 | 恐怖 |
| 株価の強さ | 0 | 極度の恐怖 |
| 株価の幅 | 0 | 極度の恐怖 |
| プット/コール | 37 | 恐怖 |
| 市場の変動性 | 50 | 中立 |
| ジャンクボンド需要 | 55 | 強欲 |
| 安全資産への需要 | 46 | 中立 |
⑤ きょう10月1日(木)の見どころ
表10:10月1日の見どころ
| 時刻(日本時間) | 予定 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 8:50 | 日銀短観(9月調査) | 大企業製造業の業況判断DIは、6月調査の+22から+25への改善が予想されている(QUICK、民間18社の予測中心値) |
| 8:50 | 日銀の金融政策決定会合(9月分)の「主な意見」 | 9月の利上げを決めた会合での議論 |
| — | 中国・香港市場が休場 | 中国は7日まで休場 |
| 23:00 | 米9月のISM製造業景況指数 | 米国の製造業の景況感 |
| 米国時間 | アクセンチュア、ナイキなどの決算 | フィスコ |
OANDAによると、大企業非製造業の業況判断DIは、6月調査の+37から+36への小幅な悪化が予想されています。日銀は10月29〜30日に次の金融政策決定会合を開く予定で、今回の短観は日銀が利上げの判断材料として最初に手にする企業のデータとして注目されています。あす2日には米9月の雇用統計が発表されます。
30日は日経平均が1,272円上がったのに、当サイトの指数は1ポイント下がりました。一見すると不思議ですが、計算のしくみを知ると理由がはっきりします。
法人営業でも、売上を直近3か月の平均で見ることがあります。今月の売上が伸びても、計算から外れる3か月前の月がそれ以上に好調だったなら、平均は下がります。平均は日々の振れに振り回されにくい一方で、変化が数字に表れるまでに少し時間がかかります。当サイトの指数も同じ性質を持っています。
きょうは日銀短観で、企業自身が景気をどう見ているかが分かります。株価の大きな動きと、企業の実感がどこまで一致しているかを確かめたいと思います。
※運営者の個人的な見方であり、特定の金融商品の売買を勧めるものではありません。
⑥ 用語ミニ解説
表11:この記事に出てきた用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 日銀短観 | 日本銀行が約1万社の企業に景況感などを聞く調査。年4回公表される |
| 業況判断DI | 景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」の割合を引いた値 |
| PCEコアデフレーター | 米国の個人消費支出の物価指数から、変動の大きい食品とエネルギーを除いたもの。FRBが重視する |
| 寄与度 | 個別銘柄の値動きが、日経平均全体をどれだけ押し上げ(押し下げ)たかを示す値 |
今日のまとめ
- 30日の日経平均は1,272円高の66,753円72銭で3日ぶりに大幅反発し、8月18日以来の高値で終えました。
- 米国市場はまちまちで、取引終了後にマイクロンが市場予想を上回る決算を発表しました。
- 当サイトの指数は日本38・米国31。株価の上昇にもかかわらず指数が下がったのは、3営業日の平均から高い日が外れたためです。
- きょうは日銀短観、あすは米雇用統計が発表されます。
本記事は公開情報と当サイトの算出データに基づく情報提供であり、特定の金融商品の売買を勧誘・推奨するものではありません。投資に関する最終判断は、ご自身の責任で行ってください。