日経平均993円安で7万円割れ、恐怖と強欲指数は63で「強欲」を維持
ユニクロは5期連続最高益(10月9日)|Fear & Greed Index Japan
日米差(日本−米国):+25(日本株が上) 日米差+25は、8月12日以降でもっとも大きな差です。
8日(木)の日経平均は993円安の69,042円11銭と続落し、終値で7万円を割り込みました。取引時間中も一度も7万円に届かず、終値がこの日の安値です。AI・半導体関連への利益確定売りが続き、東証プライムでは値下がり銘柄が7割を超えました。当サイトの日本株の恐怖と強欲指数は66から63に下がりましたが、「強欲」の区分は保っています。この記事では、8日の東京市場、指数の内訳、取引終了後に発表されたファーストリテイリングの決算、米国市場を整理し、オプションSQと3連休を控えたきょう9日の見どころをまとめます。
掲載日:2026年10月9日(金)朝|日本株の指数は8日の終値、米国株の指数は8日の米国市場の終値にもとづく値です。
この記事のポイント
- 8日の日経平均は993円60銭(1.42%)安の69,042円11銭。終値で7万円を割り込み、この日の安値で終えました。
- 当サイトの日本株の指数は66から63へ低下。「株価の強さ」が大きく下がった一方、為替と変動性が指数を支えています。
- ファーストリテイリングの2026年8月期は営業利益7,431億円(+31.7%)で5期連続の最高益。北米・欧州の売上収益が初めて中華圏などを上回りました。
- きょう9日に「強欲」を保つには、素値が約44以上あればよい計算です。米国株の指数は45から38へ下がり「恐怖」に入りました。
① 8日(木)の日本市場:続落で7万円割れ、終値が安値
表1:10月8日の日本市場の主な数値(日本経済新聞・株探)
| 指標 | 水準 | メモ |
|---|---|---|
| 日経平均(始値) | 69,840.64円 | 7万円を下回って始まる |
| 日経平均(高値) | 69,918.20円 | 取引時間中も7万円に届かず |
| 日経平均(終値) | 69,042.11円 | −993.60円(−1.42%)。終値が安値 |
| TOPIX(終値) | 4,091.46 | −62.65(−1.51%) |
| 東証プライムの騰落銘柄数 | 値下がり1,182/値上がり327 | 横ばい43。値下がりが約76% |
| 東証プライムの売買代金 | 約7兆6,133億円 | 概算 |
日本経済新聞などによると、前日に続いてアドバンテストや東京エレクトロンなどAI・半導体関連に利益確定の売りが出ました。トランプ米大統領がイランとの最終合意に否定的な考えを示したと伝わったことや、台湾積体電路製造(TSMC)の月次売上高の発表も材料視されました。国内の長期金利が下がったことで、これまで上昇してきた銀行株も売られています。
フィスコによると、日経平均は9月16日の安値から8日までに約6,500円上がっていました。25日移動平均線からの上方乖離率は6.10%から4.43%に縮小し、5日移動平均線も下回っています。短期間で大きく上がった分の調整が、2日続けて出た形です。
② 当サイトの指数は66から63へ、「強欲」は維持
当サイトの日本株の指数は、直近3営業日の日次の素値(平均する前のその日の値)の平均です。8日は平均から5日が外れ、8日が加わりました。
表2:3営業日の平均の入れ替わり
| 3営業日の組み合わせ | 素値(概算) | 平均(表示される指数) | |
|---|---|---|---|
| 7日の指数 | 5日・6日・7日 | 63・70・64 | 66 |
| 8日の指数 | 6日・7日・8日 | 70・64・55 | 63 |
8日の素値は約55で、5日以降の4営業日ではもっとも低い値です。それでも「強欲」の区分(55〜74)の下限にはとどまっています。外れた5日の素値(約63)より低い日が加わったため、平均は3ポイント下がりました。
表3:9日の素値と、表示される指数の関係
| 9日の素値 | 9日に表示される指数(3営業日の平均) | 区分 |
|---|---|---|
| 10 | 43 | 恐怖 |
| 14 | 45 | 中立 |
| 30 | 50 | 中立 |
| 44 | 55 | 強欲 |
| 60 | 60 | 強欲 |
| 80 | 67 | 強欲 |
9日の指数は、7日・8日・9日の3営業日の平均です。「強欲」を保つには9日の素値が約44以上、「中立」以上にとどまるには約14以上あればよい計算です。7日と8日の素値がまだ高めのため、9日に下げても一気に「恐怖」まで下がる可能性は小さいと言えます。ただし、素値は2日続けて下がっており、勢いは弱まっています。
③ 指数の内訳:「株価の強さ」が70から60へ
表4:日本株の指数を構成する6指標(8日終値時点)
| 指標 | 8日の実測値 | 過去1年の中央値 | 過去1年の範囲 | 点数(3日平均) |
|---|---|---|---|---|
| 市場モメンタム 125日移動平均線との乖離率 | +6.29% | +12.46% | −1.16%〜+26.06% | 25 恐怖 |
| 変動性 20日変動率(年率) | 22.17% | 27.13% | 13.11%〜42.59% | 81 極度の強欲 |
| 株価の強さ 20営業日の騰落率 | +1.92% | +3.60% | −10.66%〜+12.52% | 60 強欲 |
| 短期の過熱感 RSI(14日) | 59.86 | 56.91 | 34.58〜77.56 | 75 極度の強欲 |
| 為替(円) ドル円の20営業日の変化 | +3.00% | +0.86% | −3.64%〜+4.59% | 93 極度の強欲 |
| 安全資産への選好 株と国債の20営業日の騰落率の差(pt) | +5.79 | +5.33 | −11.71〜+19.17 | 73 強欲 |
「極度の強欲」の区分に入っている指標は、前日の4つから3つ(変動性、短期の過熱感、為替)に減りました。目立つのは「株価の強さ」で、20営業日の騰落率が+1.92%まで縮み、点数は70から60に下がっています。8日だけの点数は39で、3日平均を押し下げました。「安全資産への選好」も73に下がり、「極度の強欲」から「強欲」の区分に移っています。
一方で、「為替(円)」は93と高いままです。ドル円が20営業日前より3.00%円安の水準にあり、円安が輸出企業の業績期待を支える形で指数を下支えしています。「変動性」も81と高く、株価が下がっても値動きの荒さ自体はまだ落ち着いている、という読み方になります。
④ ファーストリテイリングの決算:5期連続の最高益
表5:ファーストリテイリングの業績(決算短信・株探)
| 項目 | 2026年8月期(実績) | 前期比 | 2027年8月期(会社予想) |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 3兆9,633億円 | +16.6% | 4兆4,500億円(+12.3%) |
| 営業利益 | 7,431億円 | +31.7% | 8,300億円 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 5,425億円 | +25.3% | 5,600億円(+3.2%) |
| 年間配当 | 850円 | 前期500円 | 900円(+50円) |
取引終了後に発表された2026年8月期の連結決算は、営業利益が7,431億円と前の期から31.7%増え、5期連続で過去最高を更新しました。牽引役は海外ユニクロ事業で、売上収益は2兆4,111億円(+26.2%)、営業利益は4,481億円(+44.9%)と大きく伸びています。決算短信によると、北米と欧州を合わせた売上収益が、初めて中華圏などのアジア地域を上回りました。
2027年8月期は売上収益4兆4,500億円、営業利益8,300億円と増収増益を見込みます。年間配当は期初予想の640円から850円に引き上げ、今期はさらに50円増やす計画です。同じ日に決算を発表したセブン&アイ・ホールディングスは、上期の経常利益が前年同期比19%増えました(株探)。ファーストリテイリングは日経平均への影響が大きい銘柄のため、9日の株価の反応が指数全体の方向を左右します。
⑤ 8日(木)の米国市場:ダウ小幅高、ナスダック下落
表6:8日の米国市場など
| 項目 | 8日(米国時間) | メモ |
|---|---|---|
| ダウ平均 | 51,231.64ドル +51.77 | 小幅に反発 |
| ナスダック総合 | 27,193.34 −345.35 | ハイテク株が売られる |
| WTI原油先物(11月限) | 90.76ドル +2.48(+2.81%) | 一時93.20ドルまで上昇 |
| シカゴ日経平均先物 | 68,400円 | 大阪の取引終了時点比−1,460円 |
オープンAIの売上高が市場の予想を下回ったと報じられ、AI関連を中心にハイテク株が売られました。トランプ大統領はイランとの協議は順調だと述べ、中間選挙前の攻撃を否定しています。国際エネルギー機関(IEA)が石油備蓄の追加放出に触れたことも伝わり、米国の長期金利は低下しました。ただし、原油先物は一時93ドル台まで上がり、エネルギー価格への警戒は続いています。
米国株の指数は45から38に下がり、「恐怖」の区分に入りました。「安全資産への需要」が71から46に、「市場モメンタム」が64から50に大きく下がっています。
表7:米国株の指数の7つの内訳の変化
| 米国株の指標(CNN公表値) | 7日 | 8日 | 8日の区分 |
|---|---|---|---|
| 市場モメンタム | 64 | 50 | 中立 |
| 株価の強さ | 2 | 3 | 極度の恐怖 |
| 株価の幅 | 2 | 3 | 極度の恐怖 |
| プット/コール | 30 | 31 | 恐怖 |
| 市場の変動性 | 50 | 50 | 中立 |
| ジャンクボンド需要 | 93 | 84 | 極度の強欲 |
| 安全資産への需要 | 71 | 46 | 中立 |
⑥ きょう10月9日(金)の見どころ
表8:9日の見どころ
| 時間 | 項目 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 寄り付き | オプションSQ(特別清算指数)の算出 | シカゴ先物は68,400円。SQ値と寄り付きの水準 |
| 8:30 | 8月の家計調査 | 個人消費の強さ |
| 取引時間中 | ファーストリテイリングの株価 | 決算を受けた反応が日経平均を左右 |
| 15:00 | 9月の工作機械受注(速報) | 設備投資の動き |
| 取引終了後 | 安川電機の決算 | ロボット・設備投資関連の見通し |
| 23:00 | 米国の10月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報) | 米国の消費者心理 |
| 12日(月) | スポーツの日で東京市場は休場 | 3連休前の持ち高調整 |
シカゴの日経平均先物は68,400円と、8日の大阪の取引終了時点より1,460円低い水準です。9日はオプションSQの算出日で、寄り付きは売買が膨らみやすくなります。また、12日(月)がスポーツの日で休場のため、3連休の間の海外市場の動きに備えた持ち高調整も出やすいタイミングです。当サイトの日本株の指数が「強欲」を保てるかは、9日の素値が約44以上になるかが目安です。
ファーストリテイリングの決算は、流通・小売の目線で見ると「海外の比重がいよいよ逆転した」決算でした。北米と欧州の売上収益が中華圏などを上回ったのは、販売の柱が入れ替わり始めたことを意味します。
法人営業でも、大きく伸びた年の翌年は前年の数字が比較のハードルになります。会社予想の当期利益が+3.2%と控えめなのは、そうした高い基準からのスタートだからかもしれません。数字の伸び率だけでなく、どこで売れているのかという中身の変化に目を向けたいところです。
市場全体では2日続けて利益確定売りが出て、当サイトの指数も66から63に下がりました。「株価の強さ」は弱まった一方で、為替と変動性はまだ指数を支えています。3連休を前に、どの指標が先に動くかを落ち着いて見ていきたいと思います。
※運営者の個人的な見方であり、特定の金融商品の売買を勧めるものではありません。
⑦ 用語ミニ解説
表9:この記事に出てきた用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| オプションSQ | 日経平均オプションの特別清算指数。毎月第2金曜日の寄り付きの価格で算出され、取引の精算に使われる |
| 移動平均線からの乖離率 | 株価が一定期間の平均値からどれだけ離れているかを示す割合。大きいほど短期的な過熱感が意識されやすい |
| 売上収益 | 国際会計基準(IFRS)を採用する企業で使われる、売上高にあたる項目 |
| 日次の素値 | 当サイトの用語。3営業日の平均をとる前の、その日だけの指数の値 |
今日のまとめ
- 8日の日経平均は993円安の69,042円11銭と続落し、終値で7万円を割り込みました。
- 当サイトの日本株の指数は66から63に低下しましたが、「強欲」の区分は保っています。
- ファーストリテイリングは5期連続の最高益。北米・欧州の売上収益が初めて中華圏などを上回りました。
- 米国株の指数は38で「恐怖」。きょうはオプションSQで、12日(月)は休場です。
本記事は公開情報と当サイトの算出データに基づく情報提供であり、特定の金融商品の売買を勧誘・推奨するものではありません。投資に関する最終判断は、ご自身の責任で行ってください。