日経平均1,253円安で4日続落、恐怖と強欲指数は54で「中立」に低下
TOPIXは上昇(10月14日)|Fear & Greed Index Japan
日米差(日本−米国):+9(日本株が上) 日本株の指数が「中立」の区分になるのは、10月5日以来です。
3連休明けの13日(火)、日経平均は1,253円安の67,777円52銭と4日続落しました。連休中の米国市場で半導体株が売られた流れを受け、東京エレクトロンやソフトバンクグループなどの値がさ株が大きく下げています。ただ、TOPIXは小幅に上がり、日経平均の構成銘柄でも値上がりの方が多い一日でした。当サイトの日本株の恐怖と強欲指数は59から54に下がり、「強欲」から「中立」の区分に移りました。この記事では、13日の東京市場の中身、指数の内訳、米大手銀行の決算と米国市場を整理し、米9月CPIの発表を控えたきょう14日の見どころをまとめます。
掲載日:2026年10月14日(水)朝|日本株の指数は13日の終値、米国株の指数は13日の米国市場の終値にもとづく値です。
この記事のポイント
- 13日の日経平均は1,253円40銭安の67,777円52銭で4日続落。一方、TOPIXは5.86ポイント高でした。
- 東京エレクトロン(約450円)、ソフトバンクグループ(約399円)、アドバンテスト(約261円)の3銘柄だけで日経平均を約1,110円押し下げました。
- 当サイトの日本株の指数は59から54に低下し「中立」に。「短期の過熱感」と「安全資産への選好」が大きく下がりました。
- 今夜21時30分に米9月CPI。14日に「中立」以上を保つには、素値が約25以上あればよい計算です。
① 13日(火)の日本市場:日経平均は大幅安、TOPIXは上昇
表1:10月13日の日本市場の主な数値(フィスコ・OANDA)
| 指標 | 水準 | メモ |
|---|---|---|
| 日経平均(始値) | 68,564.85円 | 前営業日比−466.07円 |
| 日経平均(終値) | 67,777.52円 | −1,253.40円(−1.82%)。4日続落 |
| TOPIX(終値) | 4,110.67 | +5.86(+0.14%)。午前の下げから上昇に転じる |
| 日経平均の構成銘柄 | 値上がり156/値下がり68 | 横ばい1 |
| 東証プライムの売買代金 | 約7兆9,640億円 | 概算 |
フィスコによると、連休中に著名な空売り投資家がハイテク業種の投資判断を引き下げ、米国でナスダックや半導体株が下がった流れを受けて、半導体関連を中心に終日売りが優勢でした。中東情勢の不透明感と原油高も、投資家の慎重な姿勢につながっています。日経平均は取引時間中に1,900円を超えて下げ、67,000円に近づく場面がありました(OANDA)。
表2:日経平均への寄与度が大きかった主な銘柄(フィスコ)
| 銘柄 | 株価の変化 | 日経平均への影響 |
|---|---|---|
| 東京エレクトロン | −890円 | 約−450円 |
| ソフトバンクグループ | −493円 | 約−399円 |
| アドバンテスト | −1,210円 | 約−261円 |
| キオクシアホールディングス | −2,325円 | 約−165円 |
| ファーストリテイリング | +2,010円 | 約+163円 |
| リクルートホールディングス | +265円 | 約+27円 |
値下がりした68銘柄の影響を合計すると約1,817円の押し下げで、そのうち半分以上を上位3銘柄が占めています。一方、値上がりした156銘柄の押し上げは合計で約564円でした。海運、鉱業、卸売業が上がり、非鉄金属、電気機器、情報・通信が下がっています。9日に4%下げたファーストリテイリングは、この日は2,010円高と反発しました。日経平均の大きな下げは、市場全体の売りというより、株価の高い半導体関連の一部の銘柄に売りが集中した結果と言えます。
② 当サイトの指数は59から54へ、「中立」に
表3:3営業日の平均の入れ替わり
| 3営業日の組み合わせ | 素値(概算) | 平均(表示される指数) | |
|---|---|---|---|
| 9日の指数 | 7日・8日・9日 | 64・55・59 | 59 |
| 13日の指数 | 8日・9日・13日 | 55・59・50 | 54 |
13日の素値は約50で、平均から外れた7日(約64)を大きく下回りました。12日の記事でお伝えした「強欲」を保つ目安(素値が約50以上)にわずかに届かず、表示される指数は54と「中立」の区分の上限になりました。10月6日に「強欲」の区分に入ってから、4営業日でその区分を離れたことになります。
表4:14日の素値と、表示される指数の関係(概算)
| 14日の素値 | 14日に表示される指数(3営業日の平均) | 区分 |
|---|---|---|
| 10 | 40 | 恐怖 |
| 25 | 45 | 中立 |
| 40 | 50 | 中立 |
| 55 | 55 | 強欲 |
| 70 | 60 | 強欲 |
| 85 | 65 | 強欲 |
14日の指数は、9日・13日・14日の3営業日の平均です。「中立」以上にとどまるには14日の素値が約25以上、「強欲」に戻るには約55以上が目安です。素値は概算のため、境目の前後では1ポイントずれることがあります。
③ 指数の内訳:過熱感は冷め、円安と変動性が指数を支える
表5:日本株の指数を構成する6指標(13日終値時点)
| 指標 | 13日の実測値 | 過去1年の中央値 | 点数(3日平均、9日→13日) | 区分 |
|---|---|---|---|---|
| 市場モメンタム 125日移動平均線との乖離率 | +3.96% | +12.44% | 22→17(−5) | 極度の恐怖 |
| 変動性 20日変動率(年率) | 22.27% | 27.13% | 82→82(±0) | 極度の強欲 |
| 株価の強さ 20営業日の騰落率 | +3.34% | +3.56% | 53→47(−6) | 中立 |
| 短期の過熱感 RSI(14日) | 53.16 | 56.81 | 66→53(−13) | 中立 |
| 為替(円) ドル円の20営業日の変化 | +3.21% | +0.86% | 90→91(+1) | 極度の強欲 |
| 安全資産への選好 株と国債の20営業日の騰落率の差(pt) | +5.22 | +5.33 | 65→54(−11) | 中立 |
大きく下がったのは「短期の過熱感」(66→53)と「安全資産への選好」(65→54)です。RSIは53.16と過去1年の中央値(56.81)を下回り、10月上旬に指摘されていた過熱感はほぼ解消しました。「市場モメンタム」は17で、日経平均と125日移動平均線との差は+3.96%まで縮んでいます。
反対に、「為替(円)」は91と高いままです。ドル円が20営業日前より3.21%円安の水準にあり、13日だけの点数は95でした。株価の指標が下がるなか、円安と「変動性」(82)が指数を支える形が続いています。
④ 13日(火)の米国市場:米銀決算は好調も株価は伸びず
表6:13日の米国市場など(フィスコ・OANDA・ライブドアニュース)
| 項目 | 13日(米国時間) | メモ |
|---|---|---|
| ダウ平均 | 51,670.10ドル −180.45(−0.35%) | 4営業日ぶりに反落 |
| ナスダック総合 | 27,204.38 −41.52(−0.15%) | 半導体株が重荷 |
| WTI原油先物(11月限) | 94.68ドル +0.94(+1.00%) | 3日続伸 |
| ドル円 | 158円32銭 | 158円09銭〜158円47銭で推移 |
| 日経平均先物(夜間取引) | 68,100円 | 日中取引の終値比+140円 |
OANDAによると、ゴールドマン・サックスとユナイテッドヘルスの好決算を受けてダウ平均は上がる場面もありましたが、買いは続かず、4営業日ぶりに下げて終えました。ジョンソン・エンド・ジョンソンは医療機器の売上高が予想に届かず5%を超えて下げ、JPモルガン・チェースも下がっています。フィスコによると、シティグループは1株利益が予想を上回ったものの、経営トップが景気の弱さに言及したことで株価は下落しました。
中東では、イラン革命防衛隊による船舶への攻撃や警告が伝わり、原油先物は94ドル台に上がりました。フィスコによると、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が年内にもう1回の利上げが必要になる可能性に触れつつ、2027年の利上げは必要ないとの考えを示し、引けにかけて相場は落ち着きを取り戻しています。
表7:米国株の指数の7つの内訳の変化
| 米国株の指標(CNN公表値) | 12日 | 13日 | 13日の区分 |
|---|---|---|---|
| 市場モメンタム | 70 | 68 | 強欲 |
| 株価の強さ | 8 | 10 | 極度の恐怖 |
| 株価の幅 | 4 | 6 | 極度の恐怖 |
| プット/コール | 35 | 33 | 恐怖 |
| 市場の変動性 | 50 | 50 | 中立 |
| ジャンクボンド需要 | 85 | 75 | 極度の強欲 |
| 安全資産への需要 | 69 | 72 | 強欲 |
米国株の指数は46から45に下がり、「中立」の下限にあります。「ジャンクボンド需要」が85から75に下がったのが目立ちます。
⑤ きょう10月14日(水)の見どころ
表8:14日の見どころ(フィスコ・ダイヤモンド・ザイ・みんかぶ)
| 時間(日本時間) | 項目 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 10:30 | 中国9月の消費者物価指数・生産者物価指数、貿易収支 | 中国の景気と物価 |
| 日中 | ASMLの決算 | 半導体製造装置の受注と見通し。日本の半導体関連株への影響 |
| 21:00ごろ | モルガン・スタンレーの決算 | 米大手銀行の決算の続き |
| 21:30 | 米9月消費者物価指数(CPI) | 市場予想は前年比+3.6%、コア+2.5%(みんかぶ) |
| 15日3:00 | 米地区連銀経済報告(ベージュブック) | 米国の景気の見方 |
| 15日 | TSMCの決算 | AI向け半導体の需要の見通し |
きょうの最大の焦点は、夜の米9月CPIです。13日に発表された日本の9月の企業物価指数は前年同月比6.8%上昇と、8月の7.6%から伸びが鈍りましたが、原油高やAI・半導体関連の需要が押し上げ要因として挙げられています(KHB東日本放送)。原油価格が高止まりするなか、米国の物価がどこまで上がっているかが、利上げ観測と株価の両方を左右します。また、13日に公表されたIMFの世界経済見通しでは、日本の2026年の成長率見通しが0.7%と、7月時点から0.1ポイント引き上げられました(nippon.com)。
13日は、日経平均が1,253円下がったのに、TOPIXは上がっていました。ニュースの見出しだけを見ると大きく崩れた一日に見えますが、中身を見ると、売られたのは半導体関連の一部の銘柄でした。
法人営業で売上の報告をまとめるときも、合計の数字だけでなく、どの取引先・どの商品で増減したかを分けて見ます。全体が10%落ちていても、大口の1社の発注が止まっただけなのか、多くの取引先で少しずつ減っているのかでは、打つ手がまったく違うからです。
当サイトの指数は54と「中立」に下がりました。今夜の米CPIと、あすのTSMCの決算が、半導体に偏った今回の下げが続くのか、一服するのかを見極める材料になりそうです。
※運営者の個人的な見方であり、特定の金融商品の売買を勧めるものではありません。
⑥ 用語ミニ解説
表9:この記事に出てきた用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 値がさ株 | 株価の水準が高い銘柄。日経平均は株価をもとに計算するため、値がさ株の値動きの影響を受けやすい |
| TOPIX(東証株価指数) | 東証の主な銘柄の時価総額をもとにした指数。日経平均より市場全体の動きを表しやすい |
| 寄与度 | ある銘柄の値動きが日経平均を何円分動かしたかを示す値 |
| 日次の素値 | 当サイトの用語。3営業日の平均をとる前の、その日だけの指数の値 |
今日のまとめ
- 13日の日経平均は1,253円安の67,777円52銭で4日続落。一方でTOPIXは上昇しました。
- 下げの大部分は東京エレクトロンなど半導体関連の値がさ株によるものです。
- 当サイトの日本株の指数は59から54に低下し、「中立」の区分に移りました。
- 今夜は米9月CPI、あすはTSMCの決算です。
本記事は公開情報と当サイトの算出データに基づく情報提供であり、特定の金融商品の売買を勧誘・推奨するものではありません。投資に関する最終判断は、ご自身の責任で行ってください。