日経平均1,078円高で4日ぶり反発、恐怖と強欲指数は15で「極度の恐怖」続く
今夜FOMC(10月28日)|Fear & Greed Index Japan
日米差(日本−米国):−19(米国株が上) 26日の日本株の指数は、為替のデータの更新で15から14になりました(区分は「極度の恐怖」のまま)。日米差は−19です。
27日(火)の日経平均は1,078円高の63,268円37銭と、4営業日ぶりに大きく反発しました。米AI開発企業アンソロピックの新規株式公開(IPO)の申請が好感され、半導体関連株に買い戻しが入っています。ただ、東証プライムでは値下がり銘柄の方が多く、上昇は半導体などの値がさ株が中心でした。当サイトの日本株の恐怖と強欲指数は15と前日(14)からわずかに上がりましたが、「極度の恐怖」は5営業日目となっています。この記事では、27日の東京市場、株価が大きく上がっても指数が戻りにくい理由、米国市場を整理し、FOMCの結果発表と米大手ハイテクの決算を控えたきょう28日の見どころをまとめます。
掲載日:2026年10月28日(水)朝|日本株の指数は27日の終値、米国株の指数は27日の米国市場の終値にもとづく値です。
この記事のポイント
- 27日の日経平均は1,078円72銭(1.73%)高の63,268円37銭。6万3,000円台を回復し、約3週間ぶりに5日移動平均線を上回って終えました。
- 一方、東証プライムでは値上がり45.3%・値下がり51.4%と、値下がりの方が多い一日でした。
- 当サイトの日本株の指数は15。27日の素値は約17と持ち直しましたが、低い日が平均に残っています。
- 米国株の指数は27から34へ。今夜(日本時間29日未明)はFOMCの結果、29日朝はマイクロソフト・アルファベットの決算です。
① 27日(火)の日本市場:半導体株主導で1,078円高
表1:10月27日の日本市場の主な数値(フィスコ)
| 指標 | 水準 | メモ |
|---|---|---|
| 日経平均(始値) | 62,569.08円 | 前日比+379.43円 |
| 日経平均(高値) | 63,684円台 | 前日比+1,495.04円(フィスコの日経平均テクニカルより計算) |
| 日経平均(終値) | 63,268.37円 | +1,078.72円(+1.73%)。4日ぶり反発 |
| 東証プライムの騰落 | 値上がり45.3%/値下がり51.4% | 値下がりの方が多い |
| 東証プライムの売買代金 | 約6兆9,360億円 | 概算 |
| 5日移動平均線 | 63,136.05円 | 終値で上回るのは10月7日以来 |
フィスコによると、前日の米国市場でアンソロピックのIPO申請を受けてハイテク株が上がったことや、原油安と米長期金利の低下を受けて、半導体関連株を中心に買いが入りました。アドバンテスト、ソフトバンクグループ、東京エレクトロン、イビデンなどが上がった一方、リクルート、第一三共、中外製薬、ファーストリテイリングなどは下げています。業種別では非鉄金属、電気機器、銀行が上がり、不動産、医薬品、陸運が下がりました。
13日や26日は「日経平均は下げたのに、値上がり銘柄の方が多い」日でしたが、27日はその逆で、「日経平均は大きく上げたのに、値下がり銘柄の方が多い」日でした。ここ数週間の日経平均の大きな動きは、上げも下げも半導体関連の値がさ株が主導していることが分かります。フィスコのテクニカル分析は、5日移動平均線を上回ったことで短期的な下値不安は和らいだとしつつ、25日・75日移動平均線は下向きのままで、大きな流れは売りが優勢とみています。
② 1,078円高でも指数が15にとどまる理由
表2:3営業日の平均の入れ替わり
| 3営業日の組み合わせ | 素値(概算) | 平均(表示される指数) | |
|---|---|---|---|
| 26日の指数 | 22日・23日・26日 | 15・14・15 | 14 |
| 27日の指数 | 23日・26日・27日 | 14・15・17 | 15 |
27日の素値は約17と、26日(約15)より上がりました。しかし、日経平均が1日で1.7%上がっても、6つの指標の多くは「過去1年の中での位置」で見るとまだ低い水準にあります。たとえば「市場モメンタム」は、日経平均が125日移動平均線を3.72%下回っており、27日だけの点数も1にとどまります。さらに3営業日の平均には23日・26日の低い素値が残っているため、表示される指数は15にとどまりました。
表3:日本株の指数を構成する6指標(27日終値時点)
| 指標 | 27日の実測値 | 過去1年の中央値 | 点数(3日平均) |
|---|---|---|---|
| 市場モメンタム 125日移動平均線との乖離率 | −3.72% | +12.09% | 0 極度の恐怖 |
| 変動性 20日変動率(年率) | 30.15% | 27.76% | 39 恐怖 |
| 株価の強さ 20営業日の騰落率 | −2.87% | +3.27% | 11 極度の恐怖 |
| 短期の過熱感 RSI(14日) | 40.26 | 55.58 | 2 極度の恐怖 |
| 為替(円) ドル円の20営業日の変化 | +0.27% | +0.84% | 29 恐怖 |
| 安全資産への選好 株と国債の20営業日の騰落率の差(pt) | −6.18 | +4.64 | 6 極度の恐怖 |
RSIは26日の34.42から40.26に戻り、125日移動平均線との乖離率も−5.32%から−3.72%に縮みました。実際の数値は改善していますが、点数が上がるにはもう少し時間がかかります。「為替(円)」は29と、ドル円の20営業日の変化がわずかにプラスに戻ったことで、前日より上がっています。
表4:28日の素値と、表示される指数の関係(概算)
| 28日の素値 | 28日に表示される指数(3営業日の平均) | 区分 |
|---|---|---|
| 10 | 14 | 極度の恐怖 |
| 20 | 17 | 極度の恐怖 |
| 30 | 21 | 極度の恐怖 |
| 42 | 25 | 恐怖 |
| 60 | 31 | 恐怖 |
28日の指数は、26日・27日・28日の3営業日の平均です。「恐怖」の区分に戻るには28日の素値が約42以上必要です。当サイトのデータ分析の記事で紹介した通り、過去の「極度の恐怖」の局面の平均の長さは8.5営業日で、今回は27日で5営業日目です。素値は概算のため、境目の前後では1ポイントずれることがあります。
③ 27日(火)の米国市場:ナスダック続伸、経済指標も良好
表5:27日の米国市場など(フィスコ・みんかぶ)
| 項目 | 27日(米国時間) | メモ |
|---|---|---|
| ダウ平均 | 52,377.57ドル +15.99 | 続伸 |
| ナスダック総合 | 26,477.81 +308.43 | AI関連株が買われる |
| WTI原油先物(12月限) | 99.98ドル −1.78(−1.75%) | 100ドルを割り込む |
| ドル円 | 157円97銭 | 157円67銭から円安方向 |
| シカゴ日経平均先物 | 64,340円 | 日本時間28日4時台 |
フィスコによると、9月の耐久財受注(速報値)、10月の消費者信頼感指数、9月の新築住宅販売件数がいずれも予想を上回りました。アンソロピックの上場への期待もあってAI関連株が買われ、オラクルやブロードコムなどが上がっています。イランをめぐる外交的な解決への期待から原油先物は100ドルを割り込みました。一方、コカ・コーラは来年にかけての米国内の消費の弱さに言及して下げ、取引終了後に決算を発表したビザも時間外で売られました。
表6:米国株の指数の7つの内訳の変化
| 米国株の指標(CNN公表値) | 26日 | 27日 | 27日の区分 |
|---|---|---|---|
| 市場モメンタム | 25 | 36 | 恐怖 |
| 株価の強さ | 23 | 28 | 恐怖 |
| 株価の幅 | 26 | 28 | 恐怖 |
| プット/コール | 23 | 29 | 恐怖 |
| 市場の変動性 | 40 | 50 | 中立 |
| ジャンクボンド需要 | 42 | 50 | 中立 |
| 安全資産への需要 | 11 | 15 | 極度の恐怖 |
米国株の指数は27から34に上がり、7つの指標すべてが前日より上がりました。日本株の指数(15)との差は−19と、米国株の方が先に持ち直しています。
④ きょう10月28日(水)の見どころ
表7:28日の見どころ(フィスコ・ビジネス+IT・外為どっとコム)
| 時間(日本時間) | 項目 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 寄り付き | シカゴ日経平均先物は64,340円 | 27日の終値(63,268円)を上回って始まるか |
| 日中 | 国内の半導体関連などの決算発表 | 決算を受けた個別株の反応 |
| 29日3:00 | FOMCの結果発表 | 金利の据え置きが有力。声明の表現 |
| 29日3:30 | ウォーシュFRB議長の記者会見 | 12月の利上げの手がかり |
| 29日朝 | マイクロソフト、アルファベットの決算 | AI投資の回収とクラウド事業の伸び |
シカゴの日経平均先物は64,340円と、27日の終値を約1,070円上回っています。米国株の続伸を受けて、きょうも買いが先行する可能性があります。ただ、日本時間29日未明にはFOMCの結果、29日朝にはマイクロソフトとアルファベットの決算が控えており、取引時間の後半は様子見の動きも出やすいと考えられます。
27日は日経平均が1,078円上がりましたが、当サイトの指数は15とほとんど動きませんでした。1日の大きな上げでは、数週間かけて積み重なった恐怖はすぐには消えない、ということを数字が示しています。
法人営業でも、長く取引が細っていたお客さまから久しぶりに大きな注文をいただいたとき、それだけで「関係が戻った」とは判断しませんでした。次の注文、その次の注文と続いて初めて、流れが変わったと言えるからです。
指数が「極度の恐怖」から抜け出すには、こうした上げが何日か続く必要があります。今夜のFOMCと、あすのマイクロソフト・アルファベットの決算が、その流れを左右しそうです。
※運営者の個人的な見方であり、特定の金融商品の売買を勧めるものではありません。
⑤ 用語ミニ解説
表8:この記事に出てきた用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 耐久財受注 | 米国で、自動車や機械など3年以上使うモノの受注額。企業の設備投資の先行きを見る手がかりになる |
| 消費者信頼感指数 | 米国の消費者に景気や雇用の見通しを聞いて数値にしたもの |
| 5日移動平均線 | 直近5営業日の終値の平均をつないだ線。短期の流れを見るときに使う |
| 日次の素値 | 当サイトの用語。3営業日の平均をとる前の、その日だけの指数の値 |
今日のまとめ
- 27日の日経平均は1,078円高の63,268円37銭と4日ぶりに反発しました。
- ただし、東証プライムでは値下がり銘柄の方が多く、上昇は半導体株が中心でした。
- 当サイトの日本株の指数は15で、「極度の恐怖」は5営業日目です。
- 今夜はFOMC、あすの朝はマイクロソフト・アルファベットの決算です。
本記事は公開情報と当サイトの算出データに基づく情報提供であり、特定の金融商品の売買を勧誘・推奨するものではありません。投資に関する最終判断は、ご自身の責任で行ってください。