日経平均は続伸もTOPIXは下落、恐怖と強欲指数は17
FOMCは据え置き、マイクロソフトは時間外上昇(10月29日)|Fear & Greed Index Japan
日米差(日本−米国):−19(米国株が上) 日本株の指数は2日続けて上がりましたが、「極度の恐怖」の区分は6営業日目です。日米差は−19です。
米連邦準備制度理事会(FRB)は28日のFOMCで、政策金利を3.75〜4.00%に据え置きました。ただし、12人の投票権者のうち2人が0.25%の利上げを主張して反対しています。取引終了後に決算を発表したマイクロソフトは、クラウド事業が大きく伸びて時間外で上がった一方、アルファベットは時間外で下げました。東京市場では、28日の日経平均が685円高の63,954円19銭と続伸しましたが、TOPIXは下がり、東証プライムでは値下がり銘柄が大半でした。当サイトの日本株の恐怖と強欲指数は15から17に上がりましたが、「極度の恐怖」の区分にとどまっています。この記事では、FOMCの結果と米大手ハイテクの決算、28日の東京市場と指数の内訳を整理し、きょう29日の見どころをまとめます。
掲載日:2026年10月29日(木)朝|日本株の指数は28日の終値、米国株の指数は28日の米国市場の終値にもとづく値です。FOMCの結果やVIXとの違いなど、指標の基本はVIX・日経平均VIとの違いもご覧ください。
この記事のポイント
- FOMCは政策金利を3.75〜4.00%に据え置き。投票は10対2で、クック理事とハマック総裁が利上げを主張しました。
- マイクロソフトはクラウド事業(アジュール)の売上高が前年同期比48%増で、時間外で約6%上昇。アルファベットは時間外で下げました。
- 28日の日経平均は685円82銭高の63,954円19銭。一方、TOPIXは5.66ポイント安でした。
- 当サイトの日本株の指数は15から17へ。29日に「恐怖」の区分に戻るには、素値が約37以上必要です。
① FOMC:金利は据え置き、2人が利上げを主張
表1:10月のFOMCの声明のポイント(米連邦準備制度理事会の公表文)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 政策金利(FF金利の誘導目標) | 3.75〜4.00%に据え置き |
| 投票 | 10対2。クック理事とハマック・クリーブランド地区連銀総裁が0.25%の利上げを主張して反対 |
| 景気の判断 | 経済活動は力強いペースで拡大。国内の支出は底堅く、生産性の伸びは強く、設備投資も堅調 |
| 雇用の判断 | 雇用の増加は労働力の伸びに見合っており、失業率はほとんど変わっていない |
| 物価の判断 | インフレは依然として高い。2%の目標に適時に戻すために必要な政策について、さらに情報を集める |
| 不確実性 | 地政学的な動きもあり、依然として高い |
今回の会合は、市場の予想通りの据え置きでした。ただ、声明は景気を「力強いペースで拡大」と表現し、インフレについても「依然として高い」としています。2人が利上げを主張して反対したことも合わせると、FRBの中で追加利上げを求める声が一定数あることが分かります。今月発表された9月のCPIが予想を上回ったこともあり、12月の会合に向けた利上げの観測は、引き続き相場の材料になりそうです。
② マイクロソフトとアルファベットの決算
表2:米大手ハイテク2社の決算(BigGo ファイナンス・フィスコ・ロイター)
| 企業 | 決算のポイント | 時間外の株価 |
|---|---|---|
| マイクロソフト | クラウド事業(アジュールなど)の売上高は331.7億ドルで前年同期比48%増と、市場予想(328.4億ドル)を上回る。設備投資は予想を下回った(フィスコ) | 約6%高 |
| アルファベット | 1株利益が市場予想に届かず(フィスコ)。フリーキャッシュフローの赤字が予想を上回った(ロイター) | 6%超安(ロイター) |
2社の明暗は分かれました。マイクロソフトはクラウド事業の伸びが予想を上回り、設備投資も予想より少なかったことから、AIへの投資が売上に結びついていると受け止められました。一方、アルファベットは利益が予想に届かず、AI投資の負担への懸念が意識されています。先週のメタに続き、市場が「AIにいくら投資するか」だけでなく、「投資に見合う売上や現金を生んでいるか」を厳しく見ていることがうかがえます。あす30日の朝にはアマゾンの決算が控えています。
③ 28日(水)の日本市場:日経平均は続伸、TOPIXは下落
表3:10月28日の日本市場の主な数値(OANDA・ダイヤモンド・ザイ)
| 指標 | 水準 | メモ |
|---|---|---|
| 日経平均(取引時間中) | 一時64,300円台 | 寄り付きから400円超上昇 |
| 日経平均(終値) | 63,954.19円 | +685.82円(+1.08%)。続伸。終値は64,000円をわずかに下回る |
| TOPIX(終値) | 3,991.71 | −5.66(−0.14%)。安値引け |
| 東証プライムの騰落 | 値下がり銘柄が大半 | — |
| 東証プライムの売買代金 | 約8兆700億円 | 概算 |
OANDAによると、前日の米国株高を受けてAI関連に資金が集まり、キオクシアホールディングスが急騰しました。業種別ではガラス・土石製品、非鉄金属、電気機器が上がり、保険、食料品、石油・石炭製品が下がっています。日経平均は2日間で1,764円上がりましたが、TOPIXは28日に下げ、値下がり銘柄が大半でした。半導体などの値がさ株だけが上がる、偏った上昇が続いています。
④ 当サイトの指数は15から17へ
表4:3営業日の平均の入れ替わり
| 3営業日の組み合わせ | 素値(概算) | 平均(表示される指数) | |
|---|---|---|---|
| 27日の指数 | 23日・26日・27日 | 14・15・17 | 15 |
| 28日の指数 | 26日・27日・28日 | 15・17・20 | 17 |
表5:日本株の指数を構成する6指標(28日終値時点)
| 指標 | 28日の実測値 | 過去1年の中央値 | 点数(3日平均) |
|---|---|---|---|
| 市場モメンタム 125日移動平均線との乖離率 | −2.73% | +12.06% | 1 極度の恐怖 |
| 変動性 20日変動率(年率) | 30.44% | 27.85% | 39 恐怖 |
| 株価の強さ 20営業日の騰落率 | −1.80% | +3.17% | 13 極度の恐怖 |
| 短期の過熱感 RSI(14日) | 43.70 | 55.57 | 6 極度の恐怖 |
| 為替(円) ドル円の20営業日の変化 | +0.32% | +0.81% | 37 恐怖 |
| 安全資産への選好 株と国債の20営業日の騰落率の差(pt) | −4.61 | +4.58 | 7 極度の恐怖 |
28日の素値は約20と、21日(約22)以来の水準まで持ち直しました。素値は26日から3日続けて上がっています。RSIは43.70、125日移動平均線との乖離率は−2.73%と、いずれも先週末より改善しました。ただ、過去1年の中での位置で見るとまだ低く、表示される指数は17と「極度の恐怖」の区分にあります。
表6:29日の素値と、表示される指数の関係(概算)
| 29日の素値 | 29日に表示される指数(3営業日の平均) | 区分 |
|---|---|---|
| 10 | 16 | 極度の恐怖 |
| 20 | 19 | 極度の恐怖 |
| 30 | 22 | 極度の恐怖 |
| 37 | 25 | 恐怖 |
| 60 | 32 | 恐怖 |
29日の指数は、27日・28日・29日の3営業日の平均です。平均から26日(約15)が外れるため、「恐怖」の区分に戻るには29日の素値が約37以上必要です。素値が上がり続ければ、「極度の恐怖」を抜け出す日も近づきます。素値は概算のため、境目の前後では1ポイントずれることがあります。
⑤ 28日(水)の米国市場:ダウは3日続伸
表7:28日の米国市場(フィスコ)
| 項目 | 28日(米国時間) | メモ |
|---|---|---|
| ダウ平均 | 52,475.10ドル +97.53 | 3日続伸 |
| ナスダック総合 | 26,549.85 +72.04 | 続伸 |
| WTI原油先物(12月限) | 101.71ドル +1.81(+1.81%) | 再び100ドル台 |
| ドル円 | 157円80銭 | 一時158円35銭 |
フィスコによると、オラクルが通期見通しを据え置き、長期のフリーキャッシュフローの目標を示したことで、AI投資の負担への懸念が和らぎ、大きく上がりました。原油先物は、中間選挙後に米国がイランに短期集中の軍事作戦を行う可能性が報じられ、再び100ドル台に上がっています。
表8:米国株の指数の7つの内訳の変化
| 米国株の指標(CNN公表値) | 27日 | 28日 | 28日の区分 |
|---|---|---|---|
| 市場モメンタム | 36 | 43 | 恐怖 |
| 株価の強さ | 28 | 30 | 恐怖 |
| 株価の幅 | 28 | 30 | 恐怖 |
| プット/コール | 29 | 27 | 恐怖 |
| 市場の変動性 | 50 | 50 | 中立 |
| ジャンクボンド需要 | 50 | 54 | 中立 |
| 安全資産への需要 | 15 | 17 | 極度の恐怖 |
米国株の指数は34から36に上がりました。「市場モメンタム」が36から43に、「ジャンクボンド需要」が50から54に上がっています。
⑥ きょう10月29日(木)の見どころ
表9:29日の見どころ(フィスコほか各社の報道)
| 時間(日本時間) | 項目 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 寄り付き | マイクロソフトとアルファベットの決算への反応 | AI・半導体関連が続伸するか |
| 日中 | 日銀会合(1日目) | 結果の発表は30日 |
| 夜 | ECBの政策金利発表 | 欧州の金融政策 |
| 21:30 | 米7〜9月期GDP(速報値)、9月の個人消費支出(PCE)価格指数 | 米国の景気と、FRBが重視する物価指標 |
| 30日朝 | アマゾンの決算 | クラウド(AWS)の伸びと設備投資 |
マイクロソフトとアルファベットは、どちらもAIに巨額の投資をしている会社ですが、決算への反応は正反対でした。違いを分けたのは、投資の額よりも、それがどれだけ売上として返ってきているかだったように見えます。
法人営業でも、販促費を大きく使った取引先ほど、その後の受注の伸びを厳しく見られます。「たくさん使った」ことではなく、「使った分が返ってきた」ことを示せるかどうかで、次の予算が決まるからです。
当サイトの指数は17と、少しずつですが持ち直しています。あすはアマゾンの決算と日銀会合の結果が続きます。
※運営者の個人的な見方であり、特定の金融商品の売買を勧めるものではありません。
⑦ 用語ミニ解説
表10:この記事に出てきた用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| FF金利 | 米国の銀行どうしが短期の資金を貸し借りするときの金利。FRBの政策金利として使われる |
| 反対票 | FOMCで多数派の決定に反対した投票。今後の政策の方向を探る手がかりになる |
| フリーキャッシュフロー | 本業で得た現金から設備投資などを差し引いた、会社が自由に使える現金 |
| 日次の素値 | 当サイトの用語。3営業日の平均をとる前の、その日だけの指数の値 |
今日のまとめ
- FOMCは金利を据え置き。2人が利上げを主張して反対しました。
- マイクロソフトは時間外で上昇、アルファベットは時間外で下落と明暗が分かれました。
- 28日の日経平均は685円高で続伸しましたが、TOPIXは下落しました。
- 当サイトの日本株の指数は17。あすは日銀会合の結果です。
本記事は公開情報と当サイトの算出データに基づく情報提供であり、特定の金融商品の売買を勧誘・推奨するものではありません。投資に関する最終判断は、ご自身の責任で行ってください。